「仕事とセックスは家庭にもちこまない」


失楽園の主人公久木の同僚の言葉です。


久木は54歳、妻は48歳、10年以上セックスレス状態です。


それほど頻繁にセックスをしていたわけではなく、自然消滅していったとありました。


25年以上も生活をともにしてお互いのことを知り尽くした関係は、女性としてではなく生活同伴者としてしか見れなくなっていて、どちらかというと近親者といったほうが相応しいようです。


タブーとされている近親相姦が男性の頭に浮かぶためにセックスから遠ざかってしまうというのは、考えすぎなのでしょうか。


結婚生活が長く続くということは安定していてときめきがなくなるということです。ときめくのは心のバランスが均衡を保たれていない状態でないと生まれないからです。


結婚生活も安定していてパートナーにいつもときめいているなんていうのは、左手で和音を奏でながら右手で流れるようなメロディーを弾けるピアニストぐらいの才能が必要だと思います。


不倫や浮気がこれだけ流行るのは、その行為をすること自体が心のバランスを崩すからです。


もしかすると相手との相性よりも自分の行っている行為に対してときめいているのかも知れません。


セックスレス状態を解消するためには、近親者になったパートナーを一旦他人に戻す必要があるのではないかと思ったりもします。


ただ現実問題として同居して毎日顔を合わせている人をまったくの他人だと思い込むのは至難の技でしょう。


ときめいてセックスをすることよりも、安定の先にある安心や癒しなどを得るためのタクティリスのほうが、現実的なのかも知れません。


それとも他でバランスをとるのが、一番確実なのでしょうか……。



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