小林聡美さん主演のかもめ食堂を観ました。
昔、やっぱり猫が好きという番組を見ていたことがあったのですが、その当時とほとんど変わらない容姿にまずびっくりしました。
舞台はフィンランド。
オープンから1ヶ月、ひとりの客も入らない食堂が舞台なのですが、なぜか一人で切り盛りしている彼女に焦りというものが、まったく感じられないのです。
僕も昔、飲食店をやっていたことがあるので、客商売の難しさを判っているつもりなのですが、もし彼女の立場だったら、髪の毛がほとんど抜けて、お酒に溺れているかもしれません。
この映画には、サスペンスやアクションなどの映画のようなドキドキするような場面はまったくありませんが、ずーっと心が温かくなります。
一番のお気に入りは、その店のメインメニューがおにぎりだったことです。
早くに母を無くし、年に2度、運動会と遠足のときにだけ、父親がおにぎりをにぎってくれたそうですが、その味が忘れられないことから、店のメインメニューにしたそうです。
僕も子供たちの運動会の日には、重箱いっぱいのおにぎりを作っていたので、その父親の気持ちがよくわかります。
逆に子供のときには、母子家庭だったので、普段姿すらみない母親が、行事のときにおにぎりを作ってくれたことが、とても記憶に残っていて、主人公である女店主の気持ちもわかります。
フィンランドの役者さんかどうかは判りませんが、3人の日本人以外は全て外国人ですが、とてもいい演技をされていて、好感がもてました。
疲れたときにお勧めの作品かも知れません。