著者は15歳のときのレイプ体験から、摂食障害とうつ、アトピー性皮膚炎などを体験し、セックスそのものへの嫌悪感が抜けなかったそうですが、マスターベーション(ひとり宇宙)というものを通して、自分を愛することが出来るようになり、トラウマとなっていたセックスを克服できるようになったそうです。
マスターベーションやセックスの捉え方を女性目線で詳しく説明されていて、快感を得るということだけでなく、幸せを手に入れるための手段としてとても参考になります。
とくに「ひとり宇宙」と銘々したマスターベーションは、女性にしか理解できない内容になっていて、僕の性感マッサージにもかなり影響が出るような気がします。
この本の中で一番印象に残ったのは、エピローグでした。
2012年にそれまでのレストラン勤務から性について活動をしようと決心されたときに、講演家の古市佳央さんと出会い、自分の過去をたくさんの人の前で話す機会を得たそうです。
忘れたい過去を大勢の前で話すのは、とても勇気の要ることだったのですが、「話す」が「放す」ことにつながり、自分の過去を受け入れ、自分を認めることができるようになったそうです。
自分に自信がないとか人からどう思われているか気になるとか、とにかくいつも不安を抱えている人は、まず自分自身を愛することから始めるといいとこの本でも言っています。
愛するためには、自分と本気の会話をするのが必要なのかも知れませんね。
「ひとり宇宙」はその為の舞台になりそうです。性に対するトラウマや嫌悪感を抱えていらっしゃる人は必見です。