サロゲートパートナー

夫婦問題や性についての悩みをサロゲートパートナー(代理恋人)が解決いたします。

2013年10月

野球でもサッカーでも、スポーツにはポジションというものがあります。

これは団体競技に限らず、テニスやレスリング、その他、個人競技であってもポジションというのは、大切です。

立ち位置とか姿勢などとも言われることもあります。

人生においても、このポジションというものが、とても大きな影響を与えるようです。

フリーターやニートなどをしていると、親や親戚などから定職というポジションにつくことを期待されますし、女性が、結婚適齢期になっても独身の場合は、妻というポジションを目指して欲しいと思われるのです。

また、生きている価値を見出せないでいる人は、自分の立ち位置が、わからなくなっているのかも知れません。

子供のときから名前順や背の順、学年、クラスなど自分のポジションが、確立された世界で成長してきます。

会社に入っても、新入社員、リーダー、主任、係長、課長、部長・・・・・・など、肩書きや役職によって、自分を位置づけるのです。

常になんらかの相対的な基準で、自己を認識しています。

しかし、この相対的な基準で、生きることは、とても大きなリスクを抱えているということを理解する必要があると思います。

会社や所属している団体から追い出されたり、それ自体が無くなってしまったら、自分のポジションが消滅してしまうのです。

妻として夫にしがみついていても、離婚をすれば無となります。

昨日、紹介した海外ドラマの「24」の中で、大統領候補となる議員が登場しているのですが、彼は終始自分の信念を貫き通しました。

大統領になれなくても、暗殺の危険が伴おうとも、自分自身を見失うことはありませんでした。

彼は、自分のポジションを相対的な基準ではなく、絶対的な基準で決めていたのです。

自分が納得できる場所に立っているかどうかです。

自分が作った基準で、立ち位置を決めることが出来ていれば、たとえリストラされても離婚をしても、親や兄弟と死に別れても、一時のショックから立ち直るのが、相対的な基準で物事を判断している人よりも格段に早いと思います。

あなたの人生は、あなたが全て基準です。

決定権は、100%あなたにあるのです。

4番でホームランを打つポジションでもいいでしょうし、送りバントが得意な2番でも構わないと思います。

自分が、納得できるポジションであれば、人生を楽しく過せるはずですから。

300字小説 第88回
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『鴨』

「あっ、どうもお久しぶりです! こんにちは……」

ホストとは思えないような慌てぶりに思わず笑ってしまった。

「なんで笑ってるんですか?」

「慌てすぎだなって思って……」

「まだ早かったので、鴨に気持ちがいってました」

「鴨?」

「ほら、あそこ」

アゲハの指の先には、2羽の鴨が川の中ほどに浮かんでいた。

餌を探しているようでも、目的地があるようでもなく、ただ浮かんでいるだけだった。

それは生き物というよりもオランダの芸術家の作るラバー・ダックを連想させた。

「置き物みたいでしょ」

「うん。寒いのかな……」

「寒かったら、あんなにじっとしていられないよ」

二人の始めてのデートは、置き物のような鴨についての会話から始まった。
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やっとシーズン1を観終えました。

最後のDVDでは、出演者たちが撮影の裏話をしているのですが、役者自身も先のことがわからず、直前に台本を手渡されるようです。

監督やプロデューサーは、役者に先のことをあらかじめ知らせると重荷になってしまって、演技に負担がかかることを危惧したために予め台本を渡さなかったようです。

これはリアルな生活でもまったく同じことが、言えるのではないかと思いました。

この24というドラマが、成功した理由は、そのアイデアや撮影技術、構成、役者の演技力など、全てが関係していますが、その中でも大きな影響を与えたのは、役者の演技のリアルさだったと思います。

現実と同じように先のことが、わからないために、ドラマの中では、その瞬間を精一杯生きようとする姿に視聴者は、心を動かされるのだと思いました。

人生においても、先のことを考えずにその瞬間を精一杯生きることで、その人の人生が、輝くような気がします。

主人公のジャック・バウアーやその家族ほどの危機は、まず訪れることはないでしょうけれど、問題が目の前に現れたときは、まず考えて行動するということが、基本で、それが死に直面するようなことでも夫婦喧嘩でも同じだと思います。

自分で出来ることをするしかないですから、頭を抱えているだけでは、なにも変化することはありません。

生きている限り、必ずなにかの役を演じています。

つまらない物語だと思うのであれば、脚本や共演者のせいにしないで、自分が演じる役の人物をよく知り、好きになることが、物語の質を高める最良の方法だと思います。

あなたが主役のドラマは、24時間の繰り返しにしか、過ぎないわけですから。

明日は、シーズン2をレンタルしよう・・・。

おまけ・・・
先日、本の書き方を教える学校に入ったといいましたが、今週提出予定の短編を作りました。

施術日記として1年ほど前にブログに投稿していますが、今回、推敲してまとめたものです。

興味のあるかたは、ご覧ください。(感想などをいただけると、とても助かります)


300字小説 第87回
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『白いセーター』

11月初旬の京都は、コートが必要かと思うほど寒かった。

10月は、半ばを過ぎても30度を越す日が続いたが、台風が過ぎ去ってからは、夏からいきなり冬が来たようだ。

待ち合わせの10時までは、まだ15分ほどある。

コーヒーショップで温かい飲み物を飲んで待っていようかと考えていたところにアゲハからのメールが届いた。

改札だとわかりづらいので、6番出口の階段を上がって出たところで待っているという内容だ。

正美は、掲示板を頼りに指定された場所に向かった。

階段を出たところにアゲハがいた。

白いセーターにジーンズと軽装だった。

鴨川を見ていて、正美には気がついていない。

「こんにちは」

正美は、アゲハの横顔に向かって言った。
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依頼される女性の多くは、既婚者なのですが、バツ1の女性もたくさんいらっしゃいます。

離婚してから子供を一人で育て、責任を果たした頃にやっと自分を顧みる余裕が出来たことが、きっかけになっているようでした。

お話を伺うと、だいたい元夫から慰謝料も養育費も貰わずに別れている人が、多いようです。

とにかく縁を切りたい、二度とかかわりたくないという気持ちが強いのだと思います。

それほどの決心をしているからこそ、ひとりでお子さんを立派に成長させているのかも知れません。

僕の母親は、夫の浮気が原因で、20代前半という若さでしたが、幼い子供を二人連れて見知らぬ街に出てきました。

慰謝料や養育費なども請求していなかったと思います。

まだ若かったせいもあるのかも知れませんが、今度の父親は、この人だと紹介されたことが、何度もあります。

そういった環境で育っていても、それが当たり前だと思っていたので、とくにぐれることもありませんでした。

実の父親の面影が、なかったということが大きかったのかも知れません。

僕自身、離婚をして、現在養育費を毎月支払っていますが、正直なところ子供が成人するまで送金できる自信があるかと聞かれたら、確実な返事は出来ないと思います。

実際、別れるときにもし払えなくなったらどうするのだという質問を妻から投げかけられたときに、とにかく払えなくならないように努力するしかないと答えるのが、精一杯でした。

弁護士を立てて、裁判をしたわけでもなく、公正証書を交わしていたわけでもありません。

ただ父親としての責任を果たしたいという気持ちだけで、今があります。

もし現在、離婚を考えているかたが、この記事を読まれていたのなら、ひとつだけ言いたいことがあります。

それは子供には何の罪もないということです。

パートナーのことを憎むぐらいに嫌っていても、子供にとっては親だということを考えて欲しいのです。

僕は母子家庭で育ちましたが、25歳ぐらいまで父親の消息について、なにも知りませんでした。

たまたま母親と話をする機会があったときに、まだ生きていて、腹違いの弟がいるということを聞きました。

それまでてっきり亡くなっていると思っていたので、不思議な気持ちがしました。

それから20年ほど過ぎたときに、父親と再会することになったのですが、それまで、ほとんど話題にならなかったせいで、嬉しいとか憎いとか愛情や怒りなどの感情が湧くことはありませんでした。

変に母親から父親について、聞かされるよりはよかったと思っています。

離婚する原因は、様々だと思います。

もしかすると子供への虐待が離婚事由となっている家庭もあるかも知れません。

そういった理由であっても、親は親だということを忘れないで欲しいのです。

僕は、いつも世界を創造しているのは、自分だと言っていますが、自分の子供たちが創造する世界には、強く関わっていると思っています。

彼らの創造する世界で、僕という父親の存在は、消しようがないはずだからです。

そうであるのなら、出来れば魅力的な登場人物として出演したいのです。

決してエキストラ扱いだけはされたくないと思っています。

300字小説 第86回
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『三条京阪』

返信は、すぐあった。
いつでも大丈夫なので、待ち合わせの時間と場所を教えて欲しいとのことだった。

午前10時に京阪電車の三条駅の改札前で待ち合わせすることが決まった。

長い間付き合っているカップルのような流れで初デートが確定した。

ずっと悩んでいた正美は、もういなかった。

デート内容などは、京都に住んでいるアゲハにまかせることになった。

3時間のデートで京都らしいところを感じたいというのが、正美の希望だった。

デート代は、18000円。デートにかかる費用は、全て正美が負担する。

息子とふたりで京都見物をしているようなものになるかもしれない。

それでも構わないと思った。

自分を確認するために、必要だと感じたからだ。
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自己啓発やスピリチュアルな本やセミナーなどで、なりたい自分を潜在意識に植えつけると実現すると教えられます。

ビジネスの世界で昔からロングセラーの「思考は現実化する」にも同じようなことが書かれています。

僕の場合は、とにかくそういう本が好きだったので、たくさん読んできました。

引き寄せやマーフィーの法則、ポール・J・マイヤー、ピエール・フランク、ロバート・シュラー等々・・・。

夢をかなえる象を読んだときは、毎日、キレイに靴を磨いたり、コンビニに寄るとおつりを募金したりしていました。

もちろん自分の目標を紙に書いて、いつも携帯していました。(今もそういったノートはカバンに入れていますが・・・)

そんなことをやり始めて10年ぐらい経ちますが、結論からいうと、役に立ったと実感できることは何ひとつ起きていません。

「潜在意識などありません」という記事を以前に書きましたが、あるのかないのかわからないものに頼るよりも自分で確信できることに時間を割いたほうが、いいような気がします。

小説家になろうと思うのであれば、とにかく書くことと読むことをたくさんするということは、どの本にも共通して書かれていることです。

100の量よりも1000の量のほうが、より目標に近づいているというのは、理解できるはずです。

それなら目標に向かって精一杯努力すればいいのだと思うかも知れませんが、歯を食いしばるぐらいに努力するのは、つらいし、目標に到達できなければ、大きな喪失感を味わうことにもなるでしょう。

仮に目標に到達したとしても、そこに自分が描く夢の舞台があるかどうかもわかりません。

周りから見れば僕のやっていることは、目標に向かって着実に進んでいると見られるかも知れませんが、僕自身は、とにかく毎日楽しいことが出来ればいいなと思っているだけです。

ブログや300字小説を書くことも性感マッサージの施術をすることもカウンセリングやコンサルティングをすることも、どれも楽しみながらやっています。

決められた時間に満員電車に乗って出勤することはしていません。

単純なことですが、そうしたくないからそうしないだけなのです。

上司や元請けに振り回されたくないのであれば、部下や下請けなどの位置にいなければいいだけです。

口で言うのは、簡単だけど現実は難しいと思われるかも知れませんが、いっきにできないにしても、そうなりたいと意識を向けることは可能です。

意識を向ければ制約が多い現実世界の中でも、それに近づくための行動をすることが可能です。

それは本当にささいなことからで構わないと思います。

インターネットビジネスで、暮らせるようになりたいと思うのであれば、とにかくインターネットに関わる時間を長くすればいいと思います。

僕の状況が急激に変わったのは、別居して環境が変わったことが、とても大きな原因だと思っています。

家に帰って酒を飲みながらテレビをみることが、翌日の仕事へのエネルギー補給とストレス発散でしたが、別居してからテレビの無い生活を送ると自然とパソコンの前にいる時間が増えていました。

なりたい自分がもしあるのなら、それに近づくためには何が必要で、なにが邪魔なのかを考えるといいと思います。

邪魔なものでも、自分が好きなことを省く必要はありません。

我慢することに何のメリットもないからです。

ウンチを我慢すれば腸に支障が出るのと同じです。(ちょっと違うかな・・)

とにかく現状に不満を持っていたり、こうなりたいという願望があるのなら、僅かでもいいので、行動を起こすことだと思います。

頭の中でいくらイメージしても行動が伴わなければ現実にはなりません。

行動を起こすと漠然としたイメージが、より実感できるイメージに変化していき、それが現実化するとまた新たなイメージが広がります。

なりたい自分になるためには、まず意識をし、その方向に視点を定め、確実な1歩を踏み出すことです。

そしてそこからの歩みは、決してつらいものではなく、とにかく楽しくて仕方がないものでなければいけません。

その歩みが楽しくないものだとしたら、なりたい自分ではないのかも知れません。

逆に考えると、なりたい自分を目指すよりも日々を楽しく過していくことが、結果的になりたい自分になる近道となるような気もします。

いくつになってからでも、なりたい自分になれるのだけは、間違いありません。

是非、試してみてください。

300字小説 第85回
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『チュニック』

パートに行くだけなのだが、いつもと違う服を選んでいると気持ちが高まっているのを感じていた。

夫とふたりで食事に行こうとした日の服も視線に入ったが、取り出すことはしなかった。

結局、カーキ色のチュニックとデニムのパンツという普段と変わらない服装に落ち着いた。

それでも昨日までの空虚感が嘘のように、満足げな表情をした正美が鏡に写っていた。

最後にネックレスを選んでいると、スマホが振動した。

アゲハからのメールだった。

迷惑をかけないために、自分からは基本的にしないのだが、仏像の話が出来る人は珍しいので、送ってしまったという内容だった。

正美は、明日のパートが休みだということと京都で会いたいという内容で返信した。
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いまさらですが、24をレンタルしています。

お笑い芸人も真似していた、例のジャック・バウアーのやつです。

これまで啓発本やマッサージなどの技術の本、セックスに関する本などを貪るように読んでいたのですが、小説を書こうと思い出してから、小説や映画などを意識的に観るようにしています。

構成や台詞などに関心を持つようになって、単なる読者や観客として楽しめない自分があります。

24は、今回初めて観ました。

あれだけ話題になったことと、シリーズが何本も出ているということで、きっと人を惹きつける何かがあるんだろうという研究心からレンタルを始めました。

24のDVDは、全部で12枚あり、昨日までに2枚借りていて、今日は5枚借りました。

アメリカ発の黒人大統領候補の暗殺計画に主人公のジャック・バウアーが立ち向かうという内容なのですが、そこに登場する人物がそれぞれ職務とは別に人間らしい感情を織り交ぜていて、観ているものの感情を揺らします。

また予想を裏切るような展開が、多くて、余計に物語りに惹き付けられるのでしょう。

僕が書いている300字小説など、足元にも及びませんが、とても参考になりますし、そういった要素はどんどん取り入れていきたいと考えています。

人殺しなどのシーンは、たぶん登場しないとは思いますが、300字小説のストーリーは登場人物にほぼ任せていて、今後の展開は僕自身もまったくわからない状況です。

小説の更新が遅れるといろいろ励ましのメールなどもいただいたりして、すごく有難いなと思います。

こんな小説でも楽しみにしていてくださる人がいるということが、僕のモチベーションとなっています。

今後ともよろしくお願いします。

300字小説 第84回
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『満足』

サトルが残した言葉と心配そうな顔の残像が、ずっとあった。

最後に口紅を入れて、鏡に写った自分の顔をじっと眺めた。

サトルの運動会のときに学校のトイレで見た顔とは少し違っているように感じた。

そこには意外なほど満ち足りた表情があった。

子供から頼られているという実感が正美にエネルギーを与えたせいなのか、それとも何も考えずに日常を送ったせいなのかはわからないが、老婆のように疲れきった表情ではなかった。

さっきまで傍らで変な顔をしていたサトルのエネルギーがまだ洗面室に満ちているようだった。

化粧を終えると、クローゼットを開いていた。

いつもは、洗濯物の中からローテーションで服を選んでいたのだが、今日は違っていた。
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