この世界の中心は、自分だと実感していますか。
あなたの世界では、間違いなくあなたが主人公になります。
あなたが死んで、体から魂のようなものが離れたとしても、そのまま意識があるのであれば、あなたの世界は続いているということになります。
死ぬと同時に意識が消滅するとあなたの世界が終わるのかも知れません。
僕は死んだことがないので、死んだあとについては、わかりませんし、以前にも書きましたが、ひとつの世界では死んだけれども、また別の世界では、継続して生きているのかも知れません。
そういった事について語っても答えは出ないので、あえて話す必要はないと思いますが、このブログを読んでくださっている人が、もし今、何かが原因で悩みを抱えているのであれば、これから書くことを読むことで少しでも悩みの解消に役立てばいいなと思います。
このブログでいつも話していますが、あなたの物語の主人公は、あなた自身であって、その物語を書いているのもあなただと思い込んでください。
それが真理でも嘘八百でもどっちでもいいんです。
とにかくそう思い込む癖がつくと悩みのほとんどが消えていきます。
目の前にあるコップも街に出て見える緑も星空も全てあなたが描き出しているものだと思ってください。
もちろんほとんどの悩みの原因である他人も家族も全てあなた自身が登場させているのです。
メールやラインなどでつながっている人がいても、ある日あなたが連絡をしないようになれば、あなたの世界から相手は消えるということになります。
学校を卒業して会えなくなるのも、死んでいなくなるのも、基本的には同じことです。
その時のあなたの世界に登場していないだけです。
前置きが長くなりましたが、自分を愛するというのは、執筆者である自分が主人公を愛するということです。
愛すべき主人公に対して余程のサディストでない限りは、楽しく暮らして欲しいと思うはずです。
もしあなたが、今もこれまでも辛いことばかりが続いているというのであれば、あなた自身が主人公であるあなたのことが、嫌いなのか、物語を面白くするためにわざと苦難の体験をさせているのかも知れません。
こんなことを言っている僕自身も、いつもいいことばかりが起こっているわけではありません。もしかすると人よりも問題が多く発生しているかも知れません。
ただ僕の場合は、いつも物語を面白くするためにとか愛すべき主人公を鍛えるために辛いエピソードを挿入しているのだと考えるようにしているので、発生した問題に対して悩むことはほとんどないと言っていいかも知れません。
話が少し飛びますが、人の欠点ばかりを指摘する人をどう思いますか。
たぶんほとんどの人は、そんな人のそばにはいたくないと思うでしょうし、出来れば長所を褒めてあげたほうがいいのにと考えるはずです。
それなのに自分に対しては、欠点ばかりに目がいっている人が多いのです。
どうせ自分なんかとかいう内向きの考えや外見などにコンプレックスを持っているのです。
自分がマイナスに思っていることが、逆にその人の特徴になっていたり、チャームポイントになっていることなど山ほどありますし、他人はそれほど自分以外のことに関心がないのも事実なので、それほど気にする必要はありません。
あなたが欠点だと思っていることよりもアピールポイントや自慢できることなどに目を向けるといいと思います。
そんなものなどなにも無いという人もいるかも知れませんが、長年生きてきて、何も無いということ自体が賞賛に値すべきことかも知れません。
とにかく自分を好きになってください。
まずそれから始めないと他人を好きになることも責任を果たすことも出来ません。
嫌で嫌でしょうがない相手も自分のために存在していると思えば見え方が違ってきます。
ただどうしてもその人との関係を維持したくないのであれば、その人が登場しない世界に行けばいいのです。
ぬるま湯につかった蛙は、徐々に温度を上げていくと茹で上がるまで鍋から出ないそうです。
そんな蛙のような人生を送るのもひとつの方法かも知れませんが、一度きりの人生なので、もっと広い世界も体験して欲しいと思います。
いくつになっても遅いということはありません。
自分を本当に愛せるようになったときが、あなたのとってのベストタイミングだと思いますから。
300字小説 第64回
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『名刺』
「えっ?」
「もし時間があればもう少し話がしたいなって思って・・・」
とまどいとうれしさが同時に正美の心に広がったが、とっさに口から出たのはそれとは関係ない言葉だった。
「子供が帰ってくるので、今日は帰るね」
無意識に『今日は』と入れて返事をしたことが、正美の率直な気持ちを表している。
「仏像のことを話して楽しい人ってあまりいないんで、またよかったら連絡してください」
アゲハはカバンから名刺ケースを取り出して、正美に1枚手渡した。
出張ホストクラブラブリーの名刺だった。
営業の為かと複雑な気持ちになったのだが、それよりも単純に家には持ち帰れないことに気づいた。
「主婦だから、持ち帰れないよ」
正美はそっと返した。
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