東山彰良さんの流(りゅう)という本を読みました。

第二次大戦から国民党と共産党が争っていた国共内戦を経験した祖父が殺されたことが、物語の基点となり、そこからの主人公の人生が描かれています。

台湾で育った主人公が、祖父が殺された原因を探るべく中国本土に行くのですが、その際に語った言葉がとても印象的でした。


人は同時にふたつの人生を生きられないのだから、どんなふうに生きようが後悔はついてまわる。中国に行っても後悔するし、行かなくてもやはり後悔する。

どうせ後悔するなら、わたしとしてはさっさと後悔したほうがいい。そうすればそれだけ早く立ち直ることができるし、立ち直りさえすればまたほかのことで後悔する余裕も生まれてくるはずだ。


このブログでは、よく後悔をしない人生を送りましょう的なことを書きますが、どんなに頑張っても後悔しない人生など送れないのかも知れないなと最近思うようになりました。

何を選択したところで後悔するのであれば、本の主人公のように僕もさっさと後悔してしまうほうを選択するはずです。

次に後悔するための余裕を確保するために選択を早めようとは思いませんが、何も行動を起こさず、死ぬ前にひとつの後悔をするよりも、後悔をたくさんした人生のほうを選びたいです。