ワイドなショーを観ていたら、モンスター老人というのが増えているという話になりました。
モンスター老人というのは、あまり理由も無く、他人に迷惑をかける老人をさすようで、認知症のように自分で理解できない状態ではなく、意図的に被害を及ぼす人のことです。
いらいらして近所の車をパンクさせていったり、ムカついた子供の首をしめたりなど、理解しがたいことをします。
いくつかそういった例を挙げていたのですが、そのほとんどが60代ということから、老人というよりもリタイアした高齢者というカテゴリで、コメンテーターが行動を分析していました。
仕事中心の生活から何もしなくてよくなる生活に変わったことが、大きな原因ではないかと話していました。
人間が生きていくために必要なものは、心の拠所だと思います。
リタイアして他人に迷惑をかける人は、その拠所がなくなったような気がします。
僕の拠所は、子供であり、頼ってくださる依頼者の人たちです。
もしその二つが突然なくなってしまったら、生きている意味を見出せなくなるような気がします。
実際、精神病院から退院し、社会復帰できるようになるまでの二年間というのは、死ぬことばかりを考えていました。
拠所を無くすと、犯罪を起こしがちです。自殺も殺人のひとつで、間違いなく犯罪です。
今から思うとその二年間は、拠所を探す時間だったのかも知れません。
心の拠所をもし失ってしまったら、また新たな拠所を探すしかありません。
その間はとても苦しいかも知れませんが、峠の茶屋のようなもので、歩き続けていればきっと見つかるはずです。
立ち止まらず一歩ずつ前に進んでみてください。
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