この記事は後編です。よければ前編からご覧ください。 >>前編はこちら

堀川か黒川か、たぶんどっちかの名前の川を渡って、少し歩くと居酒屋さんの看板がありました。

今回の出張では、空き時間を利用してできるだけたくさんの名古屋名物をご紹介したいと思っていたのですが、この店には名物がずらっと並んでいるではありませんか。

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これは一石二鳥ならぬ一席五品だ!

って、感じでこの店にしようと即決。
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店に入るといきなり靴を脱げという指示が。
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下駄箱の部屋から出ると待っていたのは、インドかネパール人のようなアルバイトの男性でした。

「こちらへ○×■△……」

笑顔で案内してくれたのですが、こちらへのあとの言葉が理解できませんでした。

ここから彼の名前をチャパ君と呼ぶことにします。

案内されたのはなんと個室でした。

チャパ君にはとりあえず生ビールを注文。
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庭に面した部屋だったので、ちょっとハイテンションです。
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今月のおすすめもおいしそうでしたが、僕の目的は名物料理なので。
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誰も見ていないので、ネクタイを外して戦闘準備です。
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これこれ。みそ串かつに手羽先のから揚げ、どて煮にひつまぶし、天むす、きしめん、味噌煮込みうどん。
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注文してからしばらくするとチャパ君がビールを運んで来てくれました。

ジョッキに注いでからかなり時間が経過していたようで、泡がほとんどありませんでした。チャパ君しっかり!
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料理は、どて煮(大根・玉子)、名古屋コーチンのおろしポン酢、みそ串かつ(2本)、天むすです。
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なぜか大根の傍らにすじ肉の破片が。シークレットサービスかも。
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味は結構濃い目で、ビールよりもご飯が合うかも知れません。

個室ということで、普段なら一人で居酒屋さんに入っても店員の動きや客の会話なども酒の肴になるのですが、今回は完全な個室のグルメなので、時間が経つにつれ、なんとなく寂しさが忍び寄ってきました。

ここを打破するにはチャパ君しかない。

そう思った僕は、日本酒を注文することに。
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山形の酒も捨てがたかったのですが、今回は名古屋名物ということなので、やはり地元のお酒九平次(くへいじ)を注文しました。

注文を取りにきたのは、残念ながらチャパ君ではなく女性のインドかネパール人でした。もしかしたらスリランカかも。

彼女の名前はスジャータにしましょう。

お酒と一緒に桜鯛のお刺身も注文。

名古屋コーチンと串かつ登場。
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肉というよりも脂って感じでした。とんかつの上にソースとしてこのまま乗せたいぐらいに濃厚でした。
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お酒とお刺身を待っている間にビールがなくなったので、呼び出しボタンを押しました。

スジャータにビールのおかわりを告げると日本酒は? と聞かれたので一緒にと大人の風格で答えました。

九平次登場。(たしか苗字もあったようだけど)
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続いて天むす三兄弟。
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とろりとした口当たりの冷えた日本酒を楽しんでいるとふすまの向こうで、何やら呪文のようなものが聞こえてきました。

よく聞くと

まだいのさしみ
まだいのさしみ
まだいのさしみ

といっていました。

慣れないアルバイトに料理の出し方を教えているようでした。

なんでこんな直前に。
しかも僕が注文したのは真鯛ではなく桜鯛のお刺身なんだけど。

ふすまが開かれ女性店員(日本人)の慣れない手つきで、真鯛のお刺身がテーブルに。
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下げてもらおうと横においていたどて煮の皿はそのままに。
次回は空いた皿にも気をくばるように指導するべきですね。

まだいのさしみ
あいたさら
まだいのさしみ
あいたさら
・・・・・
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ふとみると氷が溶けて、冷却機能に支障が出ていました。
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僕は慌てて氷を寄せ集め、再び冷却機能を正常に戻しました。

なぜかその瞬間、友達は母親に連れられて帰っていったのにひとり残された公園で砂場遊びをしている子供の気分になりました。

二度とひとりで個室居酒屋には入らんぞ! と心に誓った瞬間です。
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残った料理&酒をそれらしく並べてみることに。

誰もいない家でレゴ遊びをしているような……。
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やることがなくなると菊にまで関心が向きます。
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天むすの後ろにきゅうりの浅漬けが隠れていました。

もしかすると今回の料理の中で一番おいしかったかも。
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フードファイターなみに次々と皿を空けていきます。
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もうほとんど何も食べれる状態ではなかったのですが、最後はやはりきしめんか味噌煮込みうどんで締めないとということで、きしめんをチョイス。
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揚げが焼かれていて手が込んでいました。
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僕が想像していたきしめんの2倍の太さがありました。味は……。
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ふ~~~~。

ごちそうさました!
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一席五品とは一見いい作戦かなとも思いましたが、やはり一品ずつ楽しめる店をご紹介するほうが良かったかも知れません。

でも、今回は今回でそれなりに満足させていただきました。

ひとりで個室に行くときは、かならず本などを持参されることをお勧めします。
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あ~そういえばエビフライも有名ですね。今はもう無理って感じですが一応パチリ。
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こちらの像は、え~っと。。。
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満腹のお腹を妊婦さんのように抱えながら歩いているとなにやら立派な看板が。

あきらかに昔は栄えていたんだろうなって感じですね。

失礼、今もかも知れませんね。
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う~ん。撮ってはみたものの。
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伏見駅を過ぎると周りはいつのまにか繁華街になっていました。

大阪で一番高級な繁華街とされている北新地に雰囲気が似ていました。
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さらにテクテク歩くと観覧車が。さすがに一人で乗ったらちょっと危ないおじさんになってしまいますよね。
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テレビ塔。札幌の大通公園を思い出します。

塔の正面の階段にカップルが座って、楽しそうにスマホで撮影大会をしていました。

幸せそうなエネルギーは、遠く離れたまったくの他人までも楽しい気分にさせてくれます。
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よくわかりませんが、綺麗な建造物です。
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なんとか無事にホテルに到着。

朝、パンモーニング用に用意されているゆで卵をひとつ拝借していたので、完成度合いを確認。
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う~ん、味付けもされていないごく普通の固ゆで卵でした。残念。
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近くにあるコンビニで購入。食べた記憶が無いのですが、おみやげにもありません。泥酔状態で食べてしまったのでしょうか。
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4日目の朝食です。3日目は寝すぎて朝食時間に間に合いませんでした。
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とろろとおくらで元気が出ました。
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初日の笠松競馬場の帰り際の一枚です。記念にパチリ!
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駅までの帰りの坂も桜で埋め尽くされていました。
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今回の名古屋出張は、4泊5日というスケジュールでしたが、男性2名、女性4名と出会うことが出来ました。

出張をすると毎回思うことですが、普通なら絶対に出会うことがないだろうという人たちといろんな話が出来ることにとても感謝しています。

その人その人で人生(世界)があって、長い時間の中のほんの一瞬だけ、二つの世界が交わる瞬間が出会いなんだと思います。

今回の出張でもたくさんの気づきをいただきました。

この場をお借りしてお礼を申し上げたいと思います。

ありがとうございました。

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8月は岩手に出張する予定です。

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300字小説 第245
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