スープは甘めで、しつこくなく、これならいくらでも入りそうだ。

次にこの鍋のボスにいくか、それとも脇役から責めていこうか。

ちょっと待て、

何かがいつもと違う!

この違和感。

一体なんだろう。

そうだ!!

この店の雰囲気に流されてしまって、いただきますを言うのを忘れていた。

ボスと戦う前にはまず礼儀を正すべきだ。

「いただきます」

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やはりボスからいくべきだろう。それが礼儀というものだ。

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箸の先から伝わってくる弾力感に早くもうちのめされてそうになっている。

あらためて。

いただきます。

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う……。

まさに海のミルク。

味噌のだしと絡んで、口の中がクリームシチュー状態だ。

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ガスの元栓までも意味があるように思えてくるのは俺だけではないはずだ。

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オールキャスト登場。

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口いっぱいに海を味わっていると、店員さんが特製薬味を持ってきてくれた。

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いいぞ、いいぞ。

柑橘系の刺激が、山と海を合体させてくれている。

酒の勢いが急に増してきた!

「すいません。ビールと日本酒のおかわりください」

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肴とアルコールとの配分をしっかり見極めることにしよう。

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スジコンにもゆず胡椒が合うようだ。

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この一切れで、ビール百杯はいけそうだ。

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雑炊セット。

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うどんに中華麵か。

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締めに餅というのもありだな。

しかしボスの攻撃でかなりダメージをくらっているし、ここは一旦退却ということで、マロニーで休戦協定を結ぼう。

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無造作に入れたマロニーがやたらと存在感をアピールしている。

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一人鍋なのに主役級だ。

いや一人鍋だからこそ主役になるのだろう。

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誰にも気遣うことなく、おもいっきりすくい上げることが出来るのも楽しい。

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この透明感。

まるで水晶のような輝きを放っている。

こんなところで宝石の山に出遭うとは。

マロニーを食べた俺は腕まくりをし、いよいよラストスパートに入った。

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あ~~~~~~。

「ごちそうさまでした」

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今度はすき焼きにしよう。

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300字小説 第242
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