昨日、西野亮廣さんの「グッドコマーシャル」という本の文庫化を記念したトークショーを観てきました。
ゲストは後藤ひろひとさんという脚本家で、パコと魔法の絵本の原作者として有名な人です。
西野亮廣さんは、はねるのトビラでも有名なお笑い芸人キングコングとして活躍していますが、本や絵本や演劇の分野などでパフォーマンスをしているというのを初めて知りました。
その二人のトークの中で、後藤ひろひとさんが話してくれた「ブラインドサイト」という言葉が印象に残りました。
NHKスペシャルで取り上げられていたことをそのまま話してくれただけなのですが、僕の中で妙にひっかかっています。
最近依頼者の方に言われるのが、いろんな顔を持っているとか印象が違うとか言われることです。
待ち合わせのときには、基本的にスーツで対面するのですが、何度もお会いしているかたとはもう少しくだけた服装で行くこともあります。
服装などによって印象が変わることもあるのですが、それ以上に待ち合わせのときの顔とホテルの部屋で話しているときの顔、ベッドの上にいるときの顔が違うようです。
依頼者の女性にしてもソファで話を伺っているときとベッドでは全然違った表情をされますので、僕が違っていると言われるのも納得できます。
ブラインドサイトというのは、全盲の人が目の前の人の表情(笑った顔やしかめっ面の顔)から自分にとって気持ちいいか不快なのかを判断するという実験結果から視覚情報以外の情報を人間は感知できるということを証明したものです。
視覚情報として判断する脳の部分の損傷だけの場合は、当然見るということは出来ないのですが、笑顔から受ける印象やしかめっ面から受ける印象などで自分の感情に変化が訪れるようです。
目が見えなくても前から向かってくるボールに反応できるのは危険を察知できる能力が備わっているからでしょう。
冒頭で僕の顔が違って見えるというのは、僕が変化しているのではなくて情報を受け入れる側のフィルターのようなものが働いていることや視覚以外の情報を感知するセンサーがより敏感になっているせいなのかも知れません。
実際に対面するまでに蓄積されているデータなどもかなり影響があるはずです。
マニアックな世界で有名な人などがそのいい例で、その世界のことを知らない人にとっては例え隣の席に座ったところで普通の人としか判断しないでしょうけれど、その世界にいる人にとっては神様のように後光が輝いているかもしれません。
僕は見た目が格好いい訳でもないですし、ホントに年相応のどこにでもいるおっさんといった感じですが、それでもリピートしてくださる人の脳には僕自身にはわからないなにかが影響しているのだと思います。
運命の人とか赤い糸でつながっているという関係も視覚以外のなにかが結びつけているのでしょう。
昨日の記事「運転手は誰?」に書いた車体ではなくて運転席に座っている本人を感知する能力が誰にでも備わっているのかもしれません。
派手な車や豪華な車と着飾ったところで、本当に大切な人を見つけるためには運転席から降りてお互いに握手することが大切だと思います。
そばに居るだけで気持ちいいとかホッとするという人を見つけるためには、視覚情報は必要ないはずです。
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